歴史を繙くと、人類は常に国家において、民族において、また宗教において、争いが絶えた事がないと言っても過言ではない
悲しい性を抱えて歩んできており、現在のこの瞬間も地球上の何処かで様々な形の紛争が生じています。
その争いの原因は突き詰めると個人における不寛容であることは間違いのない事なのですが、その元には、私たち人間その
ものが持っている、自らを或いは自分の所属している集団や歴史が他者のそれよりも優れている事を確認したいという、その
ために他者との差異に注目する罪深い性向があると言えます。
その結果、民族抹殺や虐殺の歴史が繰り返されたとも言えます。
私達有志は、他者との差異でなく、共通点を見出すことにより、互いに手を携えて他者との間に延いては世界を平和に導く働
きに繋いで行きたいと考えております。
つきましては、多くの人種、宗教が古くから根付き、開かれた国際都市であり、あの未曾有の被害をもたらした阪神淡路大震
災の試練を受け、平和と安全を心から希求する街、そしてノーベル平和賞の候補にも上った賀川豊彦縁の地、兵庫県神戸市
こそその拠点として最も相応しいとの結論に到りました。
ここに神戸平和研究所を設立し、それを開放的な拠点として、異なる宗教、思想、文化や歴史等の異なる者が集い、共同して
歴史的共通点を探り、可能な限り客観的な情報を発信し、過去の対立軸から、協調軸への転換に資する世界平和を希求する
働きの為に活動する事を目的にしたいと考えております。
此の度設立の運びに至りました平和研究所は、多くの先達の尊い働きに倣いながら、中東と日本を拠点とするアジア圏との繋
がりについて、海と陸のシルクロードを辿る事を含め、関わりのある民族、宗教、文化について共に歴史を紐解き、同時に現在
に残された痕跡を探り、互いの共通点を確認し合う事により、理解を深め、目的として、その事による平和と寛容の関係作りに
貢献する事を特徴とするものです。
その実効ある働きの為には、先ず互いの存在を全面的に認める事を大前提とし、互いの相違点を超え、互いを学び合い、共
に共通の課題を研究する場として関心をお持ち頂いた方々を会員として登録いただきます。
是非、草の根運動としての「神戸平和研究所」にご参加いただき、研究活動からスタートし、共に学ぶ中から、世界平和への貢
献の在り方につきましても共に知恵を出し合おうではありませんか。
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